勉強時間を語ってはいけない。重要なのは勉強量!!

受験用語に「三当四落」という言葉があります(ありましたね・・死語ですね)。その意味は、「睡眠時間3時間なら合格、4時間なら不合格 睡眠を削ってでも勉強しろ」という意味です。

しかしながら、中学・高校時代で「自分は夜中まで勉強したぜ!」と勉強時間の長さを得意げに語る人は成績がよかったためしがありません。

なぜなら、個人個人の成績の良し悪しは「勉強時間の長さ」ではなく「勉強量」によるものだからです。

それなら量は時間に比例するのでやっぱり「勉強時間」が長いほうが成績が伸びるのでは?・・・その考えがそもそも間違いです。「勉強時間」と「勉強量」は比例しません。全く別物だと思ってください。

1つの例を挙げます。当塾で、ある生徒に5枚のプリントを渡し自由に進めてもらったところ延べ2日・合計5時間で解き終え、解きっぱなしで定着度は低く成果は微々たるものでした。一方で別の範囲(同程度の難易度)の5枚のプリントを1時間という制限時間終了後に確認テストを行うことを事前に伝え、ストップウォッチを使用しながら進めると1時間で完璧に仕上げました。結果的に後者は前者の20%の勉強時間で数倍の勉強量を行い数倍の成果を上げたことになります。その違いは「集中力」にあります。「勉強量」(=成果)を決めるのは「勉強時間」ではなく「集中力」なのです。

「正しい勉強方法」に関する方法論は巷にあふれかえっており、正解(枝葉の部分)は個人の特性によって様々ですが、「正しい勉強方法」の幹の部分は「集中力をともなった勉強」を指すものだと考えています。小学生からであれば集中力のともなった勉強を1日30分、中学生からであれば1日1時間継続できれば間違いなくトップレベルの成績をキープできるはずです。しかしながら集中力を意識的にコントロールすることは不可能に近く(いくら気合を入れても集中したつもりで終わっている)、さらに人間のマックス集中力の継続はせいぜい30分~1時間程度が限界とも言われています。集中力をともなった勉強の継続を可能にする1つの方法は「集中力」に満ちた環境に身を置くこと、その環境で勉強することです。高校生や中3生、能動的・自発的な生徒であれば強制されなくても環境の変化だけで大きな成長が期待できます。一方、生徒の学年・特性によっては一定の学習管理(やるべき勉強内容と期限を伝え監視下で時間を計り勉強した内容や定着度を確認するなど)を必要とするかもしれません。

よって佐々木塾では「集中力に満ちた空間」「勉強するのが当たり前の雰囲気」を何よりも大切にし、1人1人の特性に応じた学習管理により最小の学習時間による最大の勉強量(=成果)を目指しています。

【本人に許可なくの余談】

この春から秋田高校に入学し硬式野球部で汗を流すA君が、先日来より練習のない日の夜7時頃から自宅では集中できないと塾にやってきて勉強を行っています。硬式野球部の練習(含む自主練)は昔も今もブラック企業のセブンイレブン(7時に出社し11時まで働くこと)を彷彿とさせる厳しい環境のようですが、そんな中でも東大や東北大学に現役合格する猛者もいるとのこと、その精神力(集中力)には感服します。A君も高校受験当時さながらの机で全く身じろぎだにしない(一見居眠りかとも思えるほどの)集中力は健在でした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です